先物取引業者にとって、指値注文は最も一般的な注文タイプの一つとして知られています。指値注文では、トレーダーが注文時に売買価格を設定し、市場価格が指定した価格（指値価格）に達した時のみ執行されます。成行注文と比較して、指値注文ではトレーダーが取引価格を決定でき、マッチングシステムは指定された価格と数量に基づいて最良の価格で取引を行います。

指値注文を出す際には、常時有効（Always Valid）、IOC、FOK、ポストオンリー（Post Only）の4つの選択肢があります。これらの用語に混乱している利用者もいるため、本日は一つずつ解説していきます。

1. 常時有効（Always Valid）

常時有効とは、市場価格が注文価格に合致する限り、全ての注文が完全に約定するまで有効であり続け、他の条件は必要としません。

例えば、39,300 USDTの指値価格で100 BTCを購入する常時有効の指値注文を出した場合、最良気配値39,300 USDTで50 BTCの売り注文があれば、その分が執行されます。価格が39,310 USDTに上昇した場合、残りの50 BTCの買い注文は執行されず、価格が39,300 USDT以下に下落した時に再度執行され、100 BTCの注文が完了します。

2. IOC

IOC（Immediate or Cancel：即時執行・キャンセル）：注文が執行された際、未約定部分は直ちにキャンセルされます。

例えば、39,300 USDTの指値価格で100 BTCを購入するIOC指値注文を出した場合、最良気配値39,300 USDTで50 BTCの売り注文があれば即時に執行され、残りの50 BTCの買い注文は直ちにキャンセルされます。

3. FOK

FOK（Fill or Kill：全数量執行・キャンセル）：注文提出時に、市場で完全執行できない場合は直ちにキャンセルされます。

例えば、39,300 USDTの指値価格で100 BTCを購入するFOK指値注文を出した場合、最良気配値39,300 USDTで200 BTCの売り注文があれば、注文は（即時かつ完全に）執行されます。しかし、指値価格で50 BTCの売り注文しかない場合、完全執行できないため直ちにキャンセルされます。

4. ポストオンリー（Post Only）

ポストオンリー：注文後、市場で即時執行されることはありません。つまり、既存の注文とマッチングする場合、指値注文はキャンセルされます。これにより、常にメイカーとなることが保証されます。

例えば、39,300 USDTの指値価格で100 BTCを購入するポストオンリー指値注文を出した場合、最新価格が39,301 USDTの時は注文は執行されず、メイカーとなります。一方、最新価格が39,299 USDTの場合、通常のマッチングメカニズムに従って執行されるところですが、ポストオンリー指値注文のため、常にメイカーとなるようキャンセルされます。

以上が指値注文時の4つの選択肢であり、取引戦略に応じて選択することができます。CoinExのこれらの指値注文タイプは、先物取引における幅広いニーズに完全に対応しています。

先物取引でポジションを開始する前に注文方法を学ぶ